推定相続人が遺言者より先に死亡した場合の遺言の効力
2017.10.21
「相続させる」と遺言書において指定されていた推定相続人が,遺言者よりも先に死亡していた場合,かかる遺言書の効力はどうなるでしょうか。
この点,最高裁平成23年2月22日判決は,「遺言者が,推定相続人の代襲者に遺産を相続させる旨の意思を有していたとみるべき特段の事情のない限り,その効力を生ずることはない」としています。
ですので,推定相続人が先に死亡していた場合,その代襲相続人は,遺言書に基づき遺産を取得することは,原則として,できません。
かかる最高裁判決を踏まえ,当方事務所において遺言書を作成する場合には,推定相続人が遺言者より先に死亡する事態を想定した補充規定を置くようにしております。